3つの宝箱

私にとっての3つの宝物といえるプロレス・映画・学生時代の思い出や、日々の雑感を語るブログです。

謎の中華料理屋

こんばんは

今から20年くらい前の話です。仕事の研修で兵庫県のある街に行きました。

お昼休みの時に昼御飯を食べに行った時に、全く飲食店が見つからなくて、やっと1軒の中華料理屋を見つけました。

看板がかなり汚くて
(この店大丈夫かな?)と思ったのですが、周りに店もないため、やむを得ずそこに入りました。
f:id:KINUGASA:20210129205705j:plain
店に入ると、店内にはランチタイムにもかかわらず客が2人しかいませんでした。

私が空いてるテーブルに座るといらっしゃいませの挨拶もなくカウンターの奥から店主らしき男が出てきました。
服は汚れていて見かけは初期の「美味しんぼ」の山岡史朗のような、やる気の無さそうな男でした。
f:id:KINUGASA:20210129205717j:plain
無愛想な店主が、テーブルに水を置くと同時に
「ご注文は?」と聞いてきたので、テーブルに置かれたメニューを見ました。

驚いたことにメニューの品数は4か5品しかありませんでした。
ラーメンとチャーハンと餃子と鳥の唐揚げだけだったと思います。
(これはひょっとして、めちゃくちゃこだわりがあって、あえて品数を少なくしてるのか?
ひょっとして、隠れた名店なのか?)
と一瞬思いました。

無難にラーメンとチャーハンを頼みました。
すると店主がろくに返事もせずに、厨房の奥に引っ込みました。

オープンキッチンになってなくて、完全に客から見えない場所で、調理をしているようでした、
やはり、先ほどの期待は間違っていたのかと不安になりました。

5分くらいで、店主がラーメンとチャーハンを持ってきました。見た目はごく普通でした。
とんでもない仕上がりを想像していた、私はほっとしました。
f:id:KINUGASA:20210129205729j:plain
(とりあえず食べられるな。)
そう思い、チャーハンを一口食べた瞬間に凄い違和感を感じました。
上手いとか不味いじゃなく、食べたことがある味だったのです。

(あれ、俺この店に来たことあったかな?
いや、そんな訳ない。)
そう思い二口目を食べた時に答えが分かりました。

その答えとは、いつも家でよく食べていた冷凍食品のチャーハンの味だったのです。
私はあまりのことに呆れてしまい、言葉が出ませんでした。

さてはと思い、ラーメンを食べてみるとこれもよくスーパーで売られてるバックの生ラーメンそのものでした。

あまりのことに呆れはててしまいました。仮にも自分で店を出しているのに、インスタント食品をさも、自分で作ったように提供するその無神経さに呆れて言葉が出ませんでした。

どんなに不味くても自分で作ってるほうが、よっぽどましです。
世の中にこんな店があるのかと、本当に驚きました。

何年後かに、その街を訪れると当然のことですがその店はなくなっていました。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。