3つの宝箱

私にとっての3つの宝物といえるプロレス・映画・学生時代の思い出や、日々の雑感を語るブログです。

トムとジェリーを見ると思い出すこと。

 こんにちは。
私が子供の頃人気のあった「トムとジェリー」というアニメがありました。
 猫のトムとネズミのジェリーの追いかけっこのスラップスティックアニメなのですが、とても面白く私も大好きでした。
 
 小学3年の時に隣の席に座っていた女子のOさんが、ある時そのトムとジェリーの大きな消しゴムを持ってきました。
私はそれを見つけて
(うわ!トムとジェリーや。)と思って、その消しゴムをまじまじと見つめていました。

 するとその視線に気づいたOさんが
「○○君、この消しゴム欲しいの?」と私に話しかけてきたので、素直にうなづきました。
O さんは、それを見て
「分かった。明日持ってきてあげるね。」と
言ってくれました。

 翌日Oさんが朝一番で 
「はい。これあげる。」と私にトムとジェリーの消しゴムを手渡ししてくれました。
それはOさんが盛っていた消しゴムよりは、ワンサイズ小さいものでしたが、それでもトムとジェリーの消しゴムに私は大喜びでした。

 その消しゴムがとても気に入ったので、私は授業中も、それをずっと見つめていました。
すると、どこのクラスにもいるお調子者がその様子を見て 
「○○ずっとOさんにもらった消しゴム見てる~!
Oさ~ん、大好き!」と冷やかしたのでした。

 私はそれを聞いて反射的に 
「違うわ。トムとジェリーが好きなだけや!」と言おうとしたのですが、チラッとOさんを見ると真っ赤になって照れてました。
その様子を見て、子供心にも私がむきになって否定したらOさんを傷つけることになるなと思いました。

 それで、何も言わずに黙っていました。この出来事からクラスでは私がOさんのことを好きだと言う既成事実が出来上がってしまいました。
正直に言ってそのOさんのことは特別に好きでも嫌いでもなかったのですが、今さら否定も出来ないなあと、そのままにしていました。

 まあ子供でしたので、特別にOさんと何かある訳でもなく、その後Oさんとは別のクラスになり、それっきりでした。

今にして思えばどうしてOさんは消しゴムをくれたのかとか、ひょっとしたら私のことを好きだったのかなとも思いますが、確かめるすべもありません。

今でも「トムとジェリー」を見るとその消しゴムとOさんのことをふと思い出します。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。