3つの宝箱

私にとっての3つの宝物といえるプロレス・映画・学生時代の思い出や、日々の雑感を語るブログです。

今一つ感情移入出来ないグレートマジンガー、その理由は兜甲児と剣鉄也の違い

マジンガーZの話をする時に避けて通れないのが、「グレートマジンガー」です。
グレートは、その名が示すようにマジンガーZの兄弟機であり、性能がアップグレードされたマシンです。死んだと思われていた甲児の父、兜剣造博士によって作られ、ミケーネ闇の帝王との戦いに備えていました。
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初登場は、映画「マジンガーZ対暗黒大将軍」で、戦闘獣相手に絶体絶命のZを助けに来ます。
この時のグレートは、めちゃくちゃカッコ良くて全国の子供が魅了されたと思います。
何しろZが戦闘獣相手に絶対絶命の危機に陥った時に、颯爽と現れ.Zがあれほど苦しめられていた戦闘獣達を一掃してしまいます。
あまりの強さとカッコよさに劇場で、口をあんぐりとあけて見とれたものです。
特に「サンダ-ブレイク」という指から出る光線で、戦闘獣を次々と、やっつけるところは、最高にカッコよく頼もしかったです。
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そんな衝撃的な初登場を果たしたグレートですが、テレビアニメが始まるとZほどの人気は、取れなかったのです。
それには幾つか理由があります。
一つには、初登場時があまりにもカッコ良すぎてそれを超える見せ場がテレビでは、作れなかった点です。
Z の場合は、色々と性能に未知の部分や未完成のところもあり、兜甲児と共に成長していく過程も魅力でした。
それに対しグレートは、初登場から完成しきっており、それ以上伸びしろがなかったのです。
何しろ標準装備で飛べるのですから、最初は飛べなかったZとは、大違いです。

二つめは、タイトルに上げた主人公剣鉄也のキャラクターです。
熱血漢で明るく人に対して思いやりがある兜甲児と違い、剣鉄也は戦闘のプロフェッショナルとして養成され、大人びて他人に対してもク-ルです。
初登場の時兜シロ-にグレートのことを聞かれ、
「今までのマジンガ-Zとは訳が違うぜ。」と発言して怒らせるなど、他人の心情をあまり気にしないところがありました。
桜多吾作版の漫画では、その傾向がより顕著に現れ戦闘獣との戦いで苦戦すると、「兜甲児の野郎、よく今まであんなポンコツのマジンガ-Zで戦ってたな。」などと発言し、Zが好きな私は悲しい思いをしました。
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細かい点で言うと剣鉄也の声優も映画版の田中亮一(デビルマンの不動明役)から、野田圭一(一休さんの新右衛門さん役)に変更されており、より大人びた感じになっていたのも、子供が剣鉄也に感情移入しにくい一つの原因になっていました。
映画版での田中亮一の「サンダ-ブレイク!」というかけ声は、カッコよく(テレビアニメになったら、この声でやってくれるんや。)と期待していたので、野田圭一の声に少し失望したものです。
(え-っ。この人が主役の声?映画では戦闘獣の役やったやん。)とがっかりしたことを覚えています。

声優も含めト-タルで、大人すぎた剣鉄也にはどうしても馴染めませんでした。
永井先生としては、兜甲児との対比で剣鉄也の性格づけをしたのでしょうが、もう少し子供受けするキャラクターにしてくれれば、もっとグレートマジンガ-を楽しめたのかなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。