耳を疑う言葉
こんにちは。
中学の時の話。
中三の時に学年一の美少女と言われてたNさんと同じクラスになりました。
このNさんは頭も良くスポ―ツも出来て、完璧と言っても差し支えないぐらい出来た子でした。
見かけは内田有紀みたいで、性格は凛として天海祐のような芯の強さが感じられました。
完璧過ぎるので、みんなから高値の花のような感じに思われてました。
私は彼女と隣の席に座ってました。
かといって、特別に仲がいい訳ではなかったのですが、国語の成績だけは彼女より私の方が良かったので、国語のことを聞かれたりするぐらいでした。
そんなある日の5時間目のこと。
彼女が突然、私のシャツの袖を引っ張り、
私に耳打ちしました。
「○○君、ゲ―ッ吐きそう。」と
(ゲ―ッとは関西弁でゲロのことです。)
私は何か聞き間違えたのかと思い、自分の耳を疑いました。こんな美少女の口からゲ―ッという言葉が出るわけないと。
すると彼女が再び
「本当にゲ―ッ出そう。」と
言ったので、聞き間違いではなかったことに
驚きつつも、すぐに手を上げて教師に申告しました。
「Nさんが、気分が悪いようです。」
すると、教師はすぐに別の女子に付き添わせて彼女を保健室連れて行くように命じました。
彼女は付き添われて教室を出ていき、1時間後に戻ってきました。
そして私の顔を見て
「吐いたらすっきりしたわ。言ってくれてありがとう。」と凛として言いました。
いつもの天海祐希に戻ってました。
今でも不思議なのは、普通に気分が悪いと言えば良かったのではないかということです。
わざわざ「ゲ―っ吐きそう」という必要があったのか、それとも普段からそう言っていたのか。
今となっては、永遠の謎です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。